河民商団(かわのたみしょうだん)
🛶 勢力概要
「さざめく河のけだもの軍記」拡張セットで登場。
河を利用して柔軟に移動しつつ、交易所を設置して得点を重ねる「商売人」タイプの勢力です。
盤面上の各地に「交易所トークン」を設置して得点し、兵士コマを資産として管理する独自の経済システムを持ちます。
昼光フェイズでは、資産を「委託」または「消費」することでアクションを実行。
また、他勢力に対して業務(カード販売、河利用、傭兵貸出)を提供することで、兵士を資産として受け取り、拠点の拡大や得点に繋げていきます。
クラフトや移動も独自のルールで処理されるため、最初は複雑に感じるかもしれませんが、一度仕組みを理解すれば柔軟かつ堅実に得点できる勢力です。
🎲 難易度
中級者〜上級者向け
🔍 特徴
- 資産管理
- 交易所で得点
- 他勢力と業務取引
- 河移動
河民商団のターン構成
ROOTの河民商団は、他の勢力と異なるユニークな流れでターンを進めていきます。以下の手順で、各フェイズの処理を行っていきます。
🕊 鳥歌フェイズ(準備と収益)
- 商業保護
支払いボックスに兵士コマがない場合、サプライから兵士コマ2個を支払いボックスに補充します。 - 配当受け取り
マップ上に交易所トークンがあれば、資産ボックスにある兵士コマ2個につき1VPを獲得します。
※支払いボックスや委託ボックスのコマはカウントしません。 - 資産回収
派閥ボード上に配置されているすべての兵士コマを、資産ボックスに移します。
☀ 昼光フェイズ(資産を使ってアクション)
資産ボックスの兵士コマを「委託」または「消費」することで、以下のアクションを任意の順・回数で行えます。
- 移動:資産1個を委託 → 1回移動
- 戦闘:資産1個を委託 → 1回戦闘
- クラフト:資産を委託 → クラフト(※クラフトツールは交易所エリアの枠) ※クラフト時の資産は、委託ボックスではなく交易所エリアの空き枠に置き、その枠のスート(マーク)をクラフトツールとして扱います。
- 手札を引く:資産1個を委託 → 山札からカード1枚を引く
- 募兵:資産1個を消費 → 河のある任意の広場に兵士コマ1個を配置
- 守備隊&交易所設立:資産2個を消費 → 交易所トークン+兵士コマ1個を配置し、VP獲得
※このとき消費する資産は、その広場の支配勢力の兵士コマでなければならない点に注意。
🌙 夕闇フェイズ(整理と業務設定)
- 手札調整
手札が6枚以上ある場合、5枚になるように任意のカードを捨てます。 - 業務価格の変更
業務マーカーを、対応する段内で他の枠へ移動させ、次ターン以降の価格設定を調整できます。
🏛️ 固有能力:河民商団の資産システム
河民商団は、盤面の支配よりも経済活動によって勝利点を稼ぐ勢力です。
その中核を成すのが「資産システム」であり、兵士コマを資産として管理し、アクションの実行に活用します。
💰 資産の獲得方法
資産とは、河民商団の派閥ボードにある「資産ボックス」に置かれた兵士コマのことです。
以下の方法で資産が得られます:
- 鳥歌フェイズ:資産回収
支払いボックスや委託ボックスに置かれた兵士コマを資産ボックスに戻すことで、再利用可能な資産となります。 - 他勢力からの業務提供による支払い
他プレイヤーが河民商団から業務を購入した際、その対価として支払われた兵士コマが「支払いボックス」に置かれ、後に資産として回収できます。 - 商業保護(保険)
鳥歌フェイズの開始時、支払いボックスが空なら自動的に兵士2個が補充され、間接的に資産が増える流れを作ります。
⚙️ アクションと資産の関係
昼光フェイズの行動は、すべてこの「資産」を委託または消費することで実行します。
- 委託(資産ボックス → 委託ボックス):移動や戦闘、クラフトに使用
- 消費(資産ボックス → 兵士をサプライへ戻す):募兵や交易所の設立などに使用
🧠 資産管理のポイント
資産はアクションの燃料であり、資産がなければ何もできなくなってしまいます。
他勢力への業務提供による収入を安定させ、常に資産を回収して再利用するサイクルを意識しましょう。
📋 立ち回り方のコツ
💰 資産を回す仕組みを早めに作る
河民商団は、資産(兵士コマ)を消費・委託してアクションを実行します。
まずは「資産をどう得るか」の仕組み作りが非常に重要です。
- 鳥歌フェイズの「商業保護」で、空の支払いボックスに兵士2個を配置
- 他勢力に業務を提供し、支払いとして兵士(または放浪部族ならアイテム)を受け取る
とくに序盤は業務提供を活用して、資産の回転サイクルを安定させましょう。
🛍 業務の魅力を高めて他勢力を誘導
業務は他勢力のターンにしか購入されないため、「買ってもらう」工夫が必要です。
- 交易所を広く展開し、提供回数を増やす(広場1つにつき+1回)
- 業務価格を調整し、手札や河船を安く見せる
- 自分に利益が大きく、相手にもメリットのある価格帯を探る
とくに「河船」の業務は、移動に不便な勢力(猫・鷲など)には重宝されるため、積極的に活用させるのも手です。
🏪 交易所は得点源かつクラフト拠点
交易所を設置するとVPを獲得できるほか、クラフトツールとしても使われます。
設置には2資産+設置広場の支配プレイヤーの兵士が必要なため、交渉や誘導が必須です。
また、交易所が破壊されると資産の半分が失われるため、設置場所は慎重に選ぶのがポイント。
🪙 VPレースでじわじわ有利に
- 配当(鳥歌フェイズ):交易所があれば、資産2個ごとに+1VP
- 交易所設置時:枠に応じて+1〜+3VP
と、派手ではないが継続的に得点できるのが河民商団の魅力。
戦闘で得点するタイプではないため、兵力の消耗は最小限に抑えましょう。
🧭 河民商団の戦い方のコツ
資産=生命線。他勢力からの業務提供がカギ
河民商団は、他勢力から兵士を“業務の対価”として受け取り、それを資産として活用していく商人勢力です。
この資産がなければ、交易所の設置=得点行動すらできなくなるため、
まずはいかに他勢力に業務を利用してもらうかが最優先の課題になります。
「まずは売れ」──リスクを取って商機を生む
序盤は業務マーカーを安い段に設定し、お買い得感を出すことが重要です。
他勢力が業務を利用する流れが生まれれば、兵士(=資産)が手に入り、
資産で交易所を設置 → 得点獲得 → 業務回数が増える…という好循環が生まれます。
いきなり高価格にすると、誰にも業務を使ってもらえず、資産ゼロで詰みかねないので注意!
交易所はリスク管理とセットで展開を
交易所は得点源ですが、設置には“設置先の支配勢力の兵士”が資産として必要。
つまり、資産として受け取った兵士がその広場を支配していなければ設置できません。
また、交易所が除去されると資産の半分を失うという重いペナルティもあるため、
盤面の安定性や敵対関係を見ながら、タイミングを慎重に見極める必要があります。
クラフトや移動も一味違う!固有の資産処理に注目
- クラフトは交易所スペースを使って実行(通常のクラフト拠点がない)
- 移動・戦闘・募兵もすべて資産で管理
- 資産の“委託”と“消費”のバランスがアクション制御の要
…というように、資産の動きが非常に独特です。
「いかに資産をうまく回し続けられるか」がプレイの巧拙を分けます。
✍️ 筆者のひとこと(実感)
最初は「売れない商人状態」で焦りましたが、価格を下げて“お得感”を演出したら他勢力が次々に業務を使ってくれて資産が増加!
その資産で交易所を設置して、徐々に得点が伸びていくこの流れは、商売を軌道に乗せていくような達成感があって最高です!
🗂 河民商団まとめ
項目 | 内容 |
---|---|
推奨プレイ人数 | 3〜4人(他勢力との関係性が多いと強みを活かしやすい) |
難易度 | 中級者〜上級者向け |
得点方法 | 交易所トークンの設置、資産2個につき1VPの配当 |
主要リソース | 資産(資産ボックス内の兵士コマ) |
主な行動 | 委託・消費によるアクション(移動・戦闘・クラフト・設置・手札引きなど) |
特殊能力 | 業務提供(カード販売・河利用・傭兵貸出)、河を使った自由移動など |
向いている人 | 経済の流れを読むのが好きな人、交渉や価格調整で主導権を握りたい人 |