ファーナス

【ファーナス徹底紹介】オークションで負けても嬉しい!?資源コンボが楽しいゲーム

資源を集めて、うまく加工し、大量の利益を叩き出す!
『ファーナス(Furnace)』は、19世紀の産業資本家となって、工場を競り落とし、生産ラインを構築していく中量級ボードゲームです。
シンプルなルールながら、「競り」と「エンジン構築」のバランスが絶妙で、毎回異なる展開が楽しめます。
本記事では、ゲームのルールから戦略、実際に遊んでみた感想まで詳しく解説していきます!

🎲 ファーナス(Furnace)ってどんなゲーム?

『ファーナス(Furnace)』は、プレイヤーが19世紀の産業資本家となって、さまざまな工場を競り落とし、それらを効率的に稼働させて資源を利益に変えていくゲームです。

各ラウンドは「競りフェイズ」と「生産フェイズ」の2部構成。
まずは工場カードを競りで取り合い(負けても資源がもらえる特殊な競りルール!)、その後、生産フェイズで工場を順番に稼働させて資源を加工・変換していきます。

👇ゲーム全体の流れは、以下の図でざっくりつかめます。

特徴的なのは、手に入れた工場カードの「変換効果」をうまく組み合わせて、より大きな利益を生む“エンジン”を構築していくこと。
限られた資源をどう使うか、工場をどの順番で稼働させるかといった戦略性が問われる、中量級の思考型ゲームです。


プレイ人数:2〜4人
プレイ時間:約30〜60分
対象年齢:12歳以上
ジャンル:オークション+エンジンビルド

① オークションフェイズ

中央に並べられた企業カードを、プレイヤー全員が順番にビッド(入札)していきます。

  • 各プレイヤーは自分のディスク(数字1〜4が書かれたトークン)を1枚ずつ、好きなカードに配置していきます
  • 同じカードに複数人が入札するのはOK
    ただし、同じ数字や同じ色(同じプレイヤー)のディスクを同じカードに置くのはNGです
  • 最も大きな数字を置いたプレイヤーが、その企業カードを落札(獲得)します

🃏 人数ごとの企業カード枚数

ファーナスでは、プレイ人数によってオークションで並べる企業カードの枚数が異なります。
この違いがゲーム展開や戦略に影響します。

プレイ人数企業カードの枚数(オークションで並べる枚数)
2人6枚
3人7枚
4人8枚

この枚数分のカードを横一列に並べ、各プレイヤーが4枚のディスクを使って入札を行います。
ディスクの枚数(4枚)は何人プレイでも変わりません。


💎 補償効果とは?

ファーナスのオークション最大の特徴は「負けても得をする」補償効果の仕組みです。

  • 各企業カードの上部には、「補償効果」がアイコンで描かれています
  • カードにディスクを置いたが、最大の数字でなかった場合(=落札できなかった場合)、そのカードの補償効果を受け取れます
  • 受け取れる回数は、自分のディスクに書かれた数字の分だけ

📌 例:補償効果が「鉄1個」のカードに「3」のディスクで負けた場合
→ 鉄を3個もらえます(1×3=3)

🧠 補償効果の重要なポイント:

  • 最大の数字で落札したプレイヤーは、補償効果を一切受け取れません
  • わざと落札せず、大きめの数字で負けて補償効果を狙う戦術も有効
  • 競りに負けてもリターンがあるため、常にリスクとリターンを天秤にかけた判断が求められます

🎯 人数による展開の違いと駆け引き

  • 4人プレイ:カード枚数が多く、狙いが分散しやすいため補償戦略も組みやすい
  • 2人プレイ:カードが少ないため、入札の読み合いと衝突が激しくなりやすい

このように、ファーナスのオークションフェイズは単なる「競り」ではなく、負けることにも意味がある非常に戦略的なフェイズです。

② 生産フェイズ(エンジンビルドの見せ場!)

生産フェイズは、プレイヤーが自分の獲得したカードを使って、資源を生み出し・変換し・お金に換えるフェイズです。
ここがファーナス最大の見せ場であり、エンジン構築の真価が発揮される時間です。


🔁 生産フェイズの進行

  • 各プレイヤーは自分のカードのみを使って黙々と処理します
  • 全員同時進行で行うため、待ち時間が少なくテンポも良好
  • 使用できるのは、「スタートアップカード」と、オークションで獲得した「企業カード」

🧩 主なアクションの種類

  1. 資源の獲得
     例:「鉄を1個得る」など、カードの効果で資源を直接手に入れます。
  2. 資源の変換
     例:「石炭2個をオイル1個に変換(2回まで)」など、資源を別の資源やお金に交換します。
  3. お金への換金(勝利点)
     資源をお金に変えることで得点につながります。お金はゲーム終了時のスコアとしてのみ使われます。
  4. カードの改良(アップグレード)
     企業カードは上下2段に分かれており、最初は上段のみが使用可能
     改良トークンやカード効果で裏返すと、下段(より強力な効果)も使えるようになります。

🧠 順番の最適化が勝利のカギ!

  • カードの処理順は自由。ただし、順番次第で手に入る資源やお金が大きく変わります。
  • 資源を得る→変換→換金とつなげるように、連鎖コンボを意識した並べ替えが重要。
  • カード枚数が増える後半ほど、効率化・最適化の腕が試されるフェイズです。

💡 ヒント:毎ラウンドの生産フェイズ前に、カードの並べ替えは自由!


🔚 生産フェイズ終了後

  • 全員が処理を終えたらそのラウンドは終了し、次のラウンド(オークションフェイズ)へと進みます。
  • 全4ラウンド終了後、最も多くのお金(勝利点)を稼いでいたプレイヤーが勝利です!

📝 まとめ

  • 生産フェイズは、自分のカード効果を活用して資源を稼ぎ・変換し・お金に換える時間
  • 全員同時に処理するためテンポもよく、ソロパズルのような楽しさもあり
  • カードの順番調整・改良による強化が戦略のカギ
  • どれだけ効率的にエンジンを回し、最大のお金を生み出せるかが勝負の分かれ目!

⏳ ゲーム終了と勝利条件

ファーナスは全4ラウンド制
各ラウンドの「オークションフェイズ」と「生産フェイズ」を終えたら、次のラウンドへ進みます。

4ラウンド終了後、ゲームは終了となり、獲得したお金(=勝利点)を最も多く持っているプレイヤーが勝者です!


💰 得点=お金の総量!

  • ファーナスでは、お金は得点としてのみ使われます
  • ゲーム中に貯めたお金はそのまま勝利点に直結します
  • 最後に何かを支払ったり、残った資源が得点になることはありません

🏆 勝利へのポイント

  • 資源を効率よく変換し、高額のお金を稼ぐ生産ラインを構築することが重要
  • オークションで狙いすぎると資源が手に入らず、逆に補償狙いすぎるとカードが増えず、バランス感覚が問われます

ファーナスはわずか4ラウンドの中で、カード選び・順番調整・資源管理など多彩な判断が求められる、濃密な勝負が楽しめるゲームです!

💡 戦略のポイント|勝つために意識したい3つのこと

ファーナスは、運よりも「読み」と「構築力」が問われるゲームです。
ここでは、初心者にもおすすめしたい基本的な戦略ポイントを3つ紹介します。


① 補償狙いも立派な戦術!

ファーナスのオークションでは、競りに負けても“補償効果”がもらえるという独自のルールがあります。

  • 高めの数字であえて負けにいくことで、他プレイヤーを出し抜いて大量の資源を得ることも可能
  • ただし、カードを取れなければエンジンが育たないため、1ラウンドに1〜2枚は確実に取る意識が必要です

💡 補償狙いは「資源ブースト」と割り切って、次の生産フェイズにつなげるのがポイント!


② エンジンは「変換 → 換金」の流れを意識!

ファーナスの得点源は「資源をお金に変える」こと。
そのため、変換ラインをどう構築するかがとても重要です。

  • 「鉄 → 石炭」「石炭 → お金」など、ステップ構造で利益化できるように組む
  • 単発の高得点効果よりも、流れの中で効率よく変換できる構成が強い
  • 初期のうちは1〜2枚のカードで無理なく回せるシンプル構成が安定

🧩 自分の持っている資源と変換ルートを見比べながら、必要なパーツを取っていく感覚が大切!


③ カードの「改良」で爆発力を生む!

企業カードは、改良(アップグレード)することで下段の強力な効果が使えるようになります。

  • 改良すると、より多くの資源やお金が得られるようになる
  • 回数制限のある変換効果が「無制限になる」など、一気にブーストがかかる場合も!

⚙️ 「改良トークン」を手に入れるカードや効果も狙い目!
改良済みカードを中心にしたエンジンは爆発力抜群です。


✔️ まとめ:バランスと構築の妙を楽しもう

  • 「勝ちすぎず、負けすぎず」の絶妙なバランス感覚
  • 「少ないカード数でも資源を回せるか」の構築力
  • 「並び順・変換効率」の最適化判断

これらが噛み合ったとき、ファーナスは本当に美しく回るゲームになります。
序盤から“狙う形”を意識して、資源とお金の動線を設計していきましょう!

🧠 プレイした感想・レビュー

『ファーナス』は、シンプルなルールながら「競りの駆け引き」と「資源変換の最適化」が絶妙に噛み合った中量級の良作です。
以下では、実際にプレイして感じたポイントをいくつか紹介します。


◎ 面白い点・魅力

  • 競りで負けても得をする補償ルールがとにかく秀逸!
     オークションの読み合いに「どこで負けるか」という視点が加わり、駆け引きが深まります。
  • 資源の流れがつながった時の快感!
     「鉄→石炭→オイル→お金」のように連鎖が決まると、とても気持ちいいエンジンが完成します。
  • 処理が同時進行でテンポが良い
     全員が黙々と生産するフェイズは、ソロパズルのような楽しさもありつつ待ち時間ゼロ。

△ 難しい点・注意ポイント

  • カードの効果を理解して組み合わせを考える力が必要
     単体で強いカードよりも、流れの中で活きる効果が重要なので、初心者は戸惑うかも。
  • 資源がカツカツになることがある
     欲しい資源が手に入らないと生産が止まり、連鎖が崩れることも。先を読む力が試されます。
  • 1プレイ目だと改良効果の強さに気づきにくい
     下段効果の強さが分かってくると、戦略が一気に深まります。

👶 初心者へのおすすめ度

項目評価
ルールの分かりやすさ★★★★☆(4/5)
戦略の自由度★★★★★(5/5)
プレイ時間の軽さ★★★★☆(4/5)
初心者へのおすすめ★★★☆☆(3/5)※注意点あり

ルール自体はすぐ覚えられますが、「補償の使い方」や「エンジン構築」の思考には慣れが必要。
2〜3回遊ぶと一気に面白さが開花してくるタイプのゲームです!

🎴慣れてきたら、「キャラクターカード(資本家カード)」を使ったヴァリアントルールを導入するのもおすすめ。
それぞれ固有の能力が加わることで、戦略性と個性がさらに際立ちます。


🎮 総合的な印象

  • ガチゲーマーも納得の戦略性
  • 1時間以内で濃密なエンジン構築が楽しめる
  • 絶妙なリソース管理と順番調整に、毎回頭を使わされる
  • 「負けても得をするオークション」が新鮮で何度も遊びたくなる!

「競り×エンジンビルド」という組み合わせを手軽に楽しめるゲームとして、非常にバランスが良く、長く遊べる1本だと感じました。

📝 まとめ|ファーナスはこんな人におすすめ!

『ファーナス(Furnace)』は、
・資源をうまく変換して利益を最大化する“エンジンビルド”が好きな人
・オークションや競りの駆け引きを楽しみたい人
・短時間で濃厚な思考ゲームを遊びたい人
にピッタリの中量級ボードゲームです。

ルールは比較的シンプルながら、
「どのカードを取るか」「どの順番で処理するか」など、
考えどころが多く、遊ぶたびに新しい発見がある設計が魅力。

さらに、慣れてきたらヴァリアントルール(キャラクターカードやダミープレイヤー)を導入することで、
戦略性やリプレイ性をさらに高めることができます。

資源がうまく回っていく感覚と、競りの読み合いの両方を楽しめるファーナス。
中量級の“考えるボードゲーム”を探している方には、ぜひ一度プレイしてみてほしい1本です!