はじめに
放浪部族は、ROOTの中でも異色の勢力で、盤面に配置されるのはたった1体の「放浪部族」だけです。
自分専用のボードを持ち、アイテムを集めて行動数を増やしながら森を自由に移動します。
孤独である反面、他勢力と直接の支配争いはなく、
自分の目的に集中できる分、プレイスタイルの自由度が非常に高いのが特徴です。
ただし、他勢力との関係が悪化すると集中攻撃されやすく、
戦闘やアイテム管理に失敗すると大きく立ち遅れてしまうリスクもあるため、
放浪部族は“自由に動ける分、繊細な判断が求められる”中級者向けの勢力です。
放浪部族の特徴と勝ち筋
- たった1体の放浪者コマで全マスを自由に移動できる唯一の勢力。
- アイテムをクラフト・取得することで、使用可能なアクションが増加。
- 他勢力のコマや建物と戦って得点する「戦闘勝利」や、広場でクエストを達成して得点する「クエスト勝利」が主な得点源。
- 他勢力と友好関係を築くことで得点も可能。
序盤はアイテムを集めて行動基盤を整え、中盤からクエストや戦闘で点を稼ぎ、
終盤に一気に得点を伸ばして逆転を狙うのが放浪部族の王道パターンです。
放浪部族の立ち回りと意識したいポイント
- 最初はアイテムが少なく、行動も限られるため、まずは森を移動してアイテムを集めることが最優先。
- アイテムが増えるとアクション数も増加し、行動の選択肢が一気に広がる。
- クエスト達成は安定して得点できる手段。達成には対応するアイテムが必要なため、構成を意識してアイテムを集めたい。
- 他勢力との友好関係(友好度)を維持すれば、得点にもつながるが、戦闘すると一気に敵対状態になり報復されやすい。
- 戦闘を行った際は、アイテムが損傷状態になる可能性がある点にも注意が必要。
- 損傷アイテムが出た場合は、森へ潜伏して修理(損傷状態のアイテムは即座に修理される)が必要。
- 疲弊したアイテムは、翌ターンの朝にティーの数+3つまでしかリフレッシュできない点にも注意。
放浪部族は自由に動ける分、どこで誰と関わるか、どこまで踏み込むかといった判断がすべて得点効率に直結します。
序盤は静かに準備し、後半に一気に加速するプレイ感が魅力です。
放浪部族のターン構成と基本の動き
ROOTでは、すべての勢力が以下の3つのフェイズでターンを進行します。
- 🐦 鳥歌フェイズ(朝)
- ☀️ 昼光フェイズ(昼)
- 🌙 夕闇フェイズ(夜)
放浪部族は、アイテムを使ってアクションを行い、そのアイテムは疲弊・損傷・修理という状態を持つのが最大の特徴です。
🐦 鳥歌フェイズ(朝)
- リフレッシュ(回復)
→ アイテムを最大3個まで使用可能な状態に戻す。
さらにティー1つにつき2個ずつ追加でリフレッシュできる。 - 潜伏
→ コストなしで、隣接する広場または森に1マス移動できる。
☀️ 昼光フェイズ(昼)
- アクションを実行
→ リフレッシュされたアイテムを消費して行動。使用したアイテムは疲弊状態になる。 - 主な行動と必要アイテム:
- 移動:ブーツ1個(森には入れない)
- 戦闘:剣1個(未損傷の剣が必要)
- 探索:たいまつ1個(広場の遺跡からアイテム入手)
- 援助:カードを1枚渡し、相手からアイテムを1つ受け取る(友好度アップ)
- クエスト:ブーツ1個+ティー1個(報酬:カード2枚 or 勝利点)
- 狙撃:ボウガン1個を消費し、隣接する広場または同じ広場の配置物を1つ取り除く。
※兵士コマがある場合は、必ず兵士コマから除去する。
- 修理またはクラフト:ハンマーを使って損傷アイテムの修理 or クラフトカードの製作
🌙 夕闇フェイズ(夜)
- 休息
→ 森にいる場合、損傷しているアイテムをすべて修理できる。 - カードを引く
→ コインタイルの数だけカードを引く。 - 手札の調整
→ 手札が5枚を超えている場合は、5枚になるように捨てる。 - アイテムの整理
→ 所持アイテムの上限(初期枠6つ+バッグ1つにつき2つ)を超えている場合、余分なアイテムは破棄。
放浪部族の戦闘ルールとダメージ処理
放浪部族はたった1体の放浪者しか盤面に存在しないため、
戦闘において「駒を除去される」ことはありません。
代わりに、攻撃や防御によってアイテムが損傷するという独自のルールがあります。
■ 放浪部族が戦闘を受けた場合
- 放浪者は盤面から除去されず、代わりにアイテムが損傷します。
- 損傷するアイテムは、放浪部族プレイヤーが自分で選ぶことができます。
- ダイスで出たヒット数のぶん、未損傷のアイテムを損傷状態にして損傷エリアへ置きます。
■ アイテムが損傷しきった場合
- もし受けたヒット数よりも未損傷のアイテム数が足りない場合、
足りないぶんのヒットは無視されます(放浪者はダメージを受け続けられない)。
■ 放浪部族が攻撃する場合
- 通常の戦闘と同様、ダイス2個を振り、攻撃側は高い目、相手は低い目を適用します。
- ヒット数分、敵の兵士や建物を除去します。
放浪部族にとって、アイテムの損傷は行動力を大きく制限する致命的なダメージです。
戦闘後に森へ潜伏し、損傷アイテムを修理するタイミングを見極めることが非常に重要です。
放浪部族は、盤面に1体しかいないにもかかわらず、
アイテムを駆使して移動・戦闘・クエスト・クラフトなどを一手に担う、非常に自由度の高い勢力です。
一方で、アイテムが疲弊・損傷すれば行動に大きく制限がかかるため、
攻撃のタイミング、潜伏による修理の判断など、アイテム管理が非常に重要になります。
また、他勢力との関係性にも大きく影響されるため、安定した得点手段(クエストや援助)を持ちつつも、
後半にかけて一気に点を伸ばす逆転力を秘めた勢力と言えるでしょう。
- アイテムの種類と状態(疲弊・損傷)の管理がすべての鍵
- クエストと友好関係で地道に点を稼ぎつつ、タイミングを見て強襲や戦闘で得点加速
- 自由に動けるぶん、プレイヤーの判断力が問われる
- 中盤から終盤にかけて得点を爆発させる後半型の戦い方が魅力
まとめ
項目 | 内容 |
---|---|
勢力の特徴 | アイテムを活用して単独で森を駆け回る。盤面には1体しか存在せず、自由な行動と管理の難しさが両立する特殊勢力。 |
勝ち筋 | アイテムを集めて行動力を拡大し、クエスト・戦闘・援助で得点。終盤に得点を爆発させて逆転を狙う。 |
弱点 | アイテムが損傷すると行動不能に陥りやすく、他勢力からの集中攻撃にも弱い。 |
修復・修理 | 森での休息で損傷アイテムを修理。ティーによるリフレッシュ数管理も重要。 |
相性 | 中級者向け。自由度が高く、他勢力との距離感やタイミング判断が求められる。 |
キーポイント | アイテムの種類と状態管理、修理のタイミング、得点行動のバランス、他勢力との関係性。 |
放浪部族はとても“プレイヤーの力量が問われる勢力”だと感じました。
序盤は地味でも、アイテムが揃ってからの爆発力は圧巻。
クエストや援助で油断させておいて、最後に一気に駆け上がる逆転劇は、他の勢力では味わえない爽快感があります。